熊本の重症心身障害児施設、知的障害者更生施設(通所)、医療型障害児入所施設、療養介護、生活介護、児童発達支援、放課後等デイサービス、相談支援、くまもと江津湖

社会福祉法人志友会 くまもと江津湖療育医療センター/通園センター

くまもと江津湖療育医療センターくまもと江津湖通園センター
〒862-0947 熊本市東区画図町重富575
TEL 096-370-0501 FAX 096-370-0503
施設長よりイメージ
施設長よりイメージ

熊本地震を経験して

くまもと江津湖療育医療センター 興梠ひで

平成28年4月の熊本地震により、熊本、大分県で大きな被害が出ました。被災された方々に心からお見舞い申し上げます。 当センターも少なからぬ被害を受けましたが、全国から寄せられた多くの支援により、何とか乗り越えることができました。ご支援に深く感謝申し上げます。


平成28年4月14日(木曜日)午後9時25分、大きな地震が起こることなど全く予想していなかった熊本で、マグニチュード6.5の地震が発生し、熊本市で震度6弱、益城町で震度7が観測されました。 誰もが初めて経験する大きな揺れでした。この地震で当センターの病棟間の渡り廊下と廊下の間に段差が生じたり、病室内でチェストが倒れたりしました。 事務所や医局、多くの部屋で大きな棚が倒壊し、多くの書類等が散乱したりしました。しかし、ライフラインには大きな支障はなく、大きな混乱にはなりませんでした。

しかし、それから28時間後の4月16日の深夜、前回をはるかに凌ぐマグニチュード7.3の地震が起こりました。前回の地震の16倍の強さで、 熊本市の震度6強。益城町では震度7が観測されました。強く、長い地震で、前回とは比べものにならないくらい恐ろしい地震でした。 この2度目の地震で、施設に大きな被害が出ました。

4月1日にオープンしたばかりの第3病棟の玄関横の階段上の天井裏で、スプリンクラーの配管が破損し、大量の水が漏れ出し、 その勢いで、天井が落ちてしまいました。病棟全体が水浸しになり、3病棟の利用者は2病棟に移動して頂くことにしました。 第2病棟に、2病棟と3病棟の利用者が一緒に過ごされることになりました。夜勤の職員は勿論、園内に自主的に泊まっていた職員や駆けつけた職員総出で対応にあたりました。


ライフラインにも大きな支障が出ました。長く水道水の供給が途絶えたことが一番こたえました。飲み水は勿論、生活用水にも不自由し、お風呂は勿論、洗濯にも支障を来たしました。

施設では、2回目の地震(本震)が起こったあと、情報共有のためにミーティングを毎日行い、情報共有をはかりました。通常の短期入所の受け入れや日中活動の事業所を休止する一方、自宅の被災などで緊急避難を希望される方をお受け入れしました。 被災した職員ができるだけ仕事に出て来られるよう、施設内での宿泊や食事の支援も行いました。また、休校中の子どもの預かりを実施するなどもしました。

利用者、職員に大きな怪我や命に別状がなかったことが一番ありがたいことでした。


今回、このような大きな地震の被災を乗り越えることができたのは、全国からの救援物資に負うところがとても大きかったです。水や食べ物、ブルーシート、使い捨ての食器、非常食、お菓子、電池、おむつ、尿取りパッドなど日用品もたくさん頂きました。 また、大きなタンクで水を届けてくださったときは、本当にありがたく、水は飲み水だけでなく、生活用水としても、蛇口から水がでることの有り難さを本当に身にしみて感じました。

今回の地震では、夜間に起こったこと、4月という快適な時期に起こったとなどが、不幸中の幸いだったと思います。 今回の出来事を警鐘として、今後の対策に活かしていくようにしなければならないと思っています。

今回の地震を通じて痛切に思ったことは、日頃から顔の見える信頼関係を作っておくことの重要性です。全国の医療型障害児入所施設は勿論、近隣の施設、 行政、ご近所、そして、職員同士の助け合いも、多いに、この災害を乗り越える力になりました。


平成28年は、4月に第3病棟を増設し新規入所者を受け入れたこと、熊本地震に見舞われたこと、 7月に相模原市の施設で悲しい事件が起こったことなど、本当にいろいろなことがありました。

平成29年は、落ち着いて、日々の生活の充実に努めて行きたいと思っています。昨年オープンした第3病棟は勿論、各病棟にも多くの利用者が入所され、それぞれの病棟では、 特色ある生活を展開されています。すでに、『夏を楽しむ会』や『ボーリング大会』などの行事を通じて、利用者、家族、職員の親睦が生まれてきています。


平成28年4月の病棟増築にあわせて、くまもと江津湖療育医療センターでは短期入所の定員を増やしたり(6人→10人)、日中活動事業所の多機能事業所『えづこランド』も広い場所に移って新しい利用者を受け入れています。 5年目に入ったローリングベッドも利用者の顔ぶれが一新し、新しい利用者でのご利用が始まっています。新しいスタッフも増えました。 地震を経験することで一層団結の強まったスタッフで、23年目に入ったくまもと江津湖療育医療センターで、心新たに、療育・支援を展開していこうと思っています。